【モーションキャプチャ】タイプ別でモーキャプカメラ比較してみた!!
モーションキャプチャーカメラにも色々種類があります。ここではそれぞれの機種の特徴を追っていきます。
そもそもモーションキャプチャってどういう技術なの?
モーションキャプチャとは人の動きやものの動きをデータ化する技術だ。モーキャプと呼ばれることが多い。モーキャプの登場でCGキャラクターの動きの作成時間は著しく短くなり、動作分析をかなり簡単なものにした。CG映像、ゲーム制作、Unityのアニメーション、VR、ARなど比較的身近なところから、スポーツ科学、ロボット制御、ドローンなどの開発にも貢献している。
モーションキャプチャ製品 代表的な4つ
あらゆる分野で活躍するモーションキャプチャですが、様々な用途に対応できるように色々種類がある。その中でも代表的な4つをここでは紹介します。
光学式モーションキャプチャ
光学式モーションキャプチャは対象にマーカーをつけ、それを赤外線カメラで追うことで三次元位置や骨格構造を推定する。今ではかなり主要なタイプのモーションキャプチャーである。モンスターハンターのメイキング映像などでキャラクターアニメーションの制作風景を見たことはあるだろうか。最近の3Dゲームにおける圧巻のCG映像の裏には、この光学式モーションキャプチャが存在している。
『モンスターハンターワールド:アイスボーン』メイキング オブ ラージャン
利点としては赤外線カメラによって対象の絶対位置を捉えるためかなり精度が高く、ずれを0.2mm以下に抑えることができる。またアクター(対象となる人)に取り付けるのは赤外線マーカのみであるため動きを制限することがほぼない。そしてカメラのシャッタースピードを調整することであらゆる周波数に対応することが可能である。
欠点としてはアクターはカメラで囲んだキャプチャー範囲内で動く必要があり、ある程度の広さが必要である。また赤外線マーカはカメラに対して隠れてしまうとトラックすることができなくなってしまうため、十分なカメラ台数が必要である(最低3台、一般には8台以上)また比較的高価である。また赤外線を使用しているため屋内での使用に限られる。
メリット
- 精度が高い
- 自由に動ける
- 柔軟な周波数
デメリット
- 広さが必要
- 高額
- 屋内限定
慣性センサ式モーションキャプチャ
慣性式センサモーションキャプチャは角速度計、加速度計を対象に取り付け、逆算的に位置と姿勢を推定するものである。光学式とは違い測定装置自体が対象に取り付けられているため、キャプチャ範囲の自由度がかなり高く屋外での測定も可能である。しかしデータを時間で積分するためズレが蓄積してしまい精度に欠ける。また磁気式と併用されることが多い。
メリット
- キャプチャ空間の自由度が高い
デメリット
- ズレが時間的に蓄積する
3D Breakdown of MVN Animate video
機械式モーションキャプチャ
ポテンションメータとエンコーダを利用し、各関節の回転角の変位から姿勢を推定するもの。関節に測定器を取り付けるため最も動きが制限される。しかし安価であり、これも空間的に自由である。
メリット
- 安価
- 空間的に自由
デメリット
- アクターの動きを制限する
磁気式モーションキャプチャ
磁気発生装置から磁場を発生させたキャプチャ空間で、受信器を対象に取り付けることで位置と姿勢を推定する。光学式とは違い受信機が隠れる事はなく、1つの受信機から6自由度の情報が得られるので装着数を減らすことができる。しかし金属や電気製品の影響を受け、キャプチャ範囲が狭くなってしまう。
メリット
- 隠れない
- 装着数が少ない
デメリット
- 金属に影響を受ける
- キャプチャ範囲が狭い
結局どれがいいの?
研究や開発での使用ならズレの少ない光学式を使用すべきである。光学式が正確なデータ収集に最適である。また光学式ならアクターの動きを阻害しないため、より純粋なデータを取得できる。ただ光学式は高性能である分、高価である程度の広さを要する。なのでレンタル施設の利用を是非検討していただきたい。